川崎市岡本太郎美術館
2008-11-22
「岡本太郎 -挑み-」展(常設)
「太郎賞の作家Ⅰ」展(企画)
川崎まで行ってきました。芸術は爆発だーと言うわけで、岡本太郎です。日本人なら大抵の人は知っていると思います。今月17日から『明日の神話』が渋谷駅で壁画として設置され公開されました。1996に亡くなってから10年以上経ちましたが、今だにその存在感は衰えずと言ったところですね。
さて岡本太郎美術館です。ここいいです!一発で気に入りました。歩きでいく場合は向丘遊園で下車して、そこから歩きます。ちょっと遠いですが、生田緑地の中にあるので、途中からは公園内なので、自然をみながら散歩気分で行けます。環境いいですね。
建物も周りの環境と馴染んでいました正面が階段になっていて、そこをあがっていきます。右手は湧水から流れる水が流れ落ちる水路になっています。階段を上がるとそこはオープンスペースになっていて太郎のオブジェが飾られた池や、カフェテラスがあります。ここをさらにあがると上に巨大な『母の塔』があります。美術館への入り口は『母の塔』へのあがる階段の前のカフェのあるオープンスペースの『母の塔』を見て左手に目立たない感じであります。決して分かりにくいわけでなく、ここが美術館でーすみたいな主張がなくて、粋な感じです。自分は気に入りました。
中に入ると、展示場は中廊下で繋がれて、大きく二つの建物に分かれています。上から見るとHみたいな形になっているわけです。それで、片方が常設で、もう一方が企画展に使われているようです。全体的には、それほど大きいわけでなありませんね。でも東京のいわさきちひろ美術館よりは全然大きいですね。手ごろな感じで悪くないサイズだと思います。カフェもそこそこのキャパがあるし、テラスの前は池でとても雰囲気もいいです。ショップは岡本太郎のグッズを販売しています。書籍は岡本太郎関連の書物ならなんでもあるというわけではないようです。
常設は太郎の絵画、彫刻、椅子や家具なんかもありました。あとは太郎がデザインしたコップや、オリンピックのメダルなどもありました。展示品はもう少しあってもいいかなっと言う感じもしました。岡本太郎の作品は大きいものが多いので、なかなか展示も大変なのでしょうか。所蔵している作品は充分にあるので、定期的に展示変えが行われているので、何回行っても楽しめると思います。今回行ってみて、絵画もよかったんですけど、やっぱ彫刻のパワーに見せられました。『樹人』が良かったですね。
白い木なんですが、枝や幹は膨らんでいてとてもボリュームがあります。そうですね、マシュマロみたいでなんか食べてみたくなりますね。曲線がとても気持ちよさそうに滑らかなんですよ。女性的な作品ではないでしょうか?
常設店では太郎の両親に関する展示もありました。岡本一平と岡本かの子、親父は漫画家で、お袋は小説家。この二人の作品も数点出てました。一平の漫画は面白かったですね。この人も今の漫画文化を作った一人なんですね。
企画展はTARO賞の第四回から第九回までの受賞者を集めた展示でした。気に入ったのは二人。えぐちりかと開発好明。えぐちりかは、もの凄い数で色とりどりのパンティーを敷き詰め作った花園が良かった。『秘密の花園』という作品今や女のほうが男より強くなっている時代で、その象徴的作品と思いました。無数のパンティーは女性で、かつ男の目なんか気にしない、元気一杯の女性。まさに現代を表しているように感じました。
開発好明は『彼女』って作品が気に入りました。何か見た瞬間に分かってしまったんですよね。洗濯機に土がすりきりまで入っていて、そこに木が植えてあるんです。2mくらいある木が洗濯木から生えているわけです。あるいは、洗濯機が植木鉢と見る人もいるかもしれません。これが彼女です。自分にはここから、彼女がみえちゃったわけです。だから一発で好きなりました。
ところで、美術館に行って見て、あらためて、分かったのですが、岡本太郎って、本当になんでもやった人だったんですね。絵かきとか彫刻家とか、そう言った枠では捉えられない人。デザインもやったし、民族研究家でもあったわけです。本当のアーティストだったんですね。岡本太郎は生前、「あなたの本業はなんですか」という愚かな質問にこう答えたそうです「私は人間です」と。
おすすめの美術館です。東京に住んでいるなら、美術館を見終わったあとは生田緑地の散策などして一日のんびり過ごせます。ドライブがてら是非言ってください。カップルで言っても楽しいです。
最近のコメント