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1930年代・東京

東京都立庭園美術館

2008-10-28

1930年代・東京
アール・デコの館(朝香宮邸)が生まれた時代

東京庭園美術館の建物、朝香宮邸ができたのが1933年。今回はその1930年代の東京をキーワードにして、作品を集めた展覧会でした。1930年代というと第二次世界大戦の直前の時代で、日本がある意味元気だった時代と言えると思います。朝香宮邸に代表されるように、海外からの新しい文化も入ってきて、賑わっていた頃だったようです。

関東大震災で街が破壊され、東京はそこから復活するわけですが、古い家屋がなくなったおかげて、街にはどんどん新しい建物がたち、街の風情はどんどん近代的なものに変わって行きました。その中で様々な文化が影響を受けました。今回の展覧会では、絵画や、写真、彫刻、雑誌のデザインなど、当時を知ることができる、様々な物を一同に集められていました。

1930年を代表する、全てがあったと言う訳でないのですが、それでも、1930年を振り返るには、なかなかいいできの展覧会でした。

「婦人クラブ」の表紙が展示されていました。竹久夢二が製作したものです。女性が化粧をしているところですが、実はこれと全く同じ構図のイラストがあるんです。ジョルジュ・ルパールの『赤い鏡』という作品なんですが、これ本当にそっくり、勿論夢二のほうが後です。おそらく参考にさせてもらったんでしょうね。海外の影響や、海外のものを、貪欲に吸収していた、当時の雰囲気が分かる作品でした。下手すると盗作?って言われそうなくらい似てます。当時の日本は様々な物のお手本を海外に求めていた時代だったようです。中国のことあまり悪く言えないかも。

また、この時代は大きくデザインの概念が進歩した年代でもあるようです。朝香宮邸の建設にさきがけて、「仏蘭西装飾美術家協会展覧会」(1928)と「新興独逸建築工芸展」が開催され、日本の建築やデザインに大きく影響を与えたのは間違いないですね。

天皇陛下が贈り物としてコンペイトウを配るときに入れるボンボニエールなんかも、可愛くて面白かったですね。これ売ってないんですかね?高くて買えないと思うけど。銀の入れ物なんですけど、とっても素敵です。女の人だったら小物入れとして使えますよ。

さて、個人的に気になったのは濱谷浩ですね。「雪国」のイメージがあったですけど、若い頃は、東京の写真を撮っていたんですね。府中競馬場で、菊池寛と入江たか子のツーショットのスナップがいい。当時の文化人の風俗がよく分かります。東京の通りやダンスホール、濱屋が当時の東京を象徴している場所をとっています。そこには、第二次世界大戦で敗戦することになることを、まだ知らない日本の社会がハッキリ見ることができます。

他、東郷青児作品も個人的は好きなので、楽しめました。ここは建物自体が1930年代を代表する作品なので、展示会場自体も1930年代なので、タイムトリップできるかも。

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