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2008年8月

『未来におくる美しい自然 今森光彦写真展「里山」』

Imamori_2大丸ミュージアム

2008-8-27

『未来におくる美しい自然 今森光彦写真展「里山」』

ここ新しくなりましたね。受付や会場が綺麗になりました。広さや間取りなんかは以前とそう変わらないようです。

滋賀県にアトリエを構え、その地域の写真を撮ったものが今回展示されています。正確には琵琶湖周辺、湖西と呼ばれる地域の景色。もともとは昆虫の写真を主に撮っていたようです。

その地域に腰を下ろしてジックリ撮っただけあって四季の美しい写真から、初めて見るような珍しい写真まで、展示してありました。

風景写真というと鈴木理策を思い出しましたが、今森光彦の作品はそれとは少し趣が違います。鈴木は日本の風景の中から普遍的な日本の表象を表現しているのに対して、金森はもっと日常的な、イメージでの日本を表現しています。鈴木の作品は極めて精神世界に近い部分で表現しているのに対し、金森はもっと人間臭いレベルで表現をしているといってもいいかもしれません。

金森は琵琶湖、周辺に見ることができる棚田と自然の調和、それは人間と自然の調和のあるべき姿を私たちに見せています。生の自然でなく、人が手を入れてはいるが、自然のバランスを崩さず溶け込んでいる生活。そんなものがそこに見ることができます。

湖西に広がる棚田の風景、そこに育つ野性の植物や人々の生活、四季を通して様々な時を感じることができます。また、昆虫の写真をやっていただけあって、生き物の写真はとても、生き生きとユーモラスに表現されていて見ていて楽しいものになっています。

今回、気に入った作品は二点、まず「胞子を飛ばすツチフグリ」、実はツチフグリとはキノコなんですが、それが胞子を飛ばしている瞬間を写真におさめた作品です。まるでタバコの煙を口からふーと吐き出しているいるようなこの作品はキノコではなく人間のようでもあり、面白いと思いました。

もう一点は「光るヨシ原」、上には黒いといってもいいくらいの空と、下にはやはり真っ黒は湖水が広がり、写真中央に帯のようにヨシ原が広がっている作品です。解説によると雲のすき間から一瞬差し込んだ光がセピア色のヨシ原を照らしたとあるのですが、暗い画面にヨシ原が黄金のように輝いているんですよね。とても不思議で神秘的な写真でした。凄く綺麗でした。

東京駅から大丸で買い物ついでにちょこっと寄れます。時間もデパートなので七時くらいまであいてるので、都会の風景に見飽きたら行ってみたらいかがでしょうか。Imamori2

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『第39回企画展「雨の日・・・、相田みつをの生き方」』

相田みつを美術館

2008-8-27

『第39回企画展「雨の日・・・、相田みつをの生き方」』

相田みつを美術館に行ってきました。この美術館は有楽町駅すぐ傍の国際フォーラムに中にあるというちょっと変わった場所にあります。館長は相田みつをの長男がやっているそうです。どこかの美術館と似ていますね。

さて今回は企画展では相田みつをの生き方として彼の幼年時代からの生い立ち、そしていわゆる普通の書道家から独自の道をみつけ歩だし、自分自身のスタイルを見つけるにいたった相田みつをの生涯をたどりながら、その作品を展示してありました。

作品を追いかけると彼の歴史がわかり、また彼がどのように人生を行き、どのように考えていたが分かる展示になっていました。

彼の生き方は、まさに彼の作品そのまま「雨の日には、雨の中を、風の日には、風の中を」と言うような生き方だったようです。

さて、相田みつをは最近では中央線の車内番組でもその作品が紹介されていて、私なんぞは毎日見る機会があったりします。1991年に他界してから10年以上がたちますが、その魅力は衰えることはないようです。

面白いと思うのは彼は書家でありながら詩人であるということです。個人的に言うとある種の絵描きとすら言っていいかもしれないです。だから美術館が可能になったわけです。通常、小説家や詩人が美術館を作ることは難しいですよね。実際、小説家や詩人の美術館と言うのを殆ど聞いたことがありません。だいたい、小説家や詩人の作品は活字であるから、それを飾っても意味はないですよね。展示するとしたら、生原稿くらいのものでしょう。

しかし相田みつをの場合、書家であるため、字そのものが作品として成立するわけです。だから、書いたものを展示できるわけです。しかし、絵画と違ってみる人はそこに造形されたものを見るのでなく、それは文字であるため読むことができるわけです。しかも相田みつをの言葉は子供から大人までが読めるような平易な字で書かれているのです。だから来館者は書の文字からイメージを受け取りながら、そこに書かれているメッセージを明確に受け取るという見方で作品を眺めるというちょっと、他ではない美術館なのです。

もちろん、これは日本語の分かる人にとってということになりますが、そうでない人には絵画と同じ感覚で見ることになり、普通の美術作品になってしまうわけですが・・・。

そんなわけで、相田みつを美術館は、簡単でありながら、彼の深い言葉にひたりながら、ゆっくり自分を癒すことができる空間になっています。内装も相田が住んでいた足利にある古墳をイメージした作りになっていて個性的なものになっています。

そして何よりも、日本語が分かるわれわれにはの誰でもが作品と心を通わせながら、楽しむことができる稀有な美術館というのが最大の特徴であるように思いました。

平日でありながらも、かなりの人が訪れていました。人気も高いようです。是非一度行かれてはどうでしょうか。かなりおすすめです。

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『生きる喜び 素朴絵画の世界 「アンドレ・ボーシャンとグランマ・モーゼス」~自然を愛した画家からの、心暖まるメッセージ~』

損保ジャパン東郷青児美術館

2008-8-26

『生きる喜び 素朴絵画の世界 「アンドレ・ボーシャンとグランマ・モーゼス」~自然を愛した画家からの、心暖まるメッセージ~』

アンドレ・ボーシャンとグランマ・モーゼスの二人の作品を見てきました。この二人の作家は素朴派の画家に分類されています。

素朴派と言えば、アンリ・ルソーをほとんどの人が思い浮かべると思いますが、この二人は、ルソーの後、第二世代の素朴派になります。素朴派と言うのは、簡単に言うと正規に絵の勉強をしたことがなく、独学によって絵を描いた作家をこう呼んでいます。

ボーシャンもモーゼスもやはり独学で絵を学びました。この二人もまた、画家としての活動を始めるのは、ルソーのようにかなり年をとってからでした。ボーシャンは軍隊を経て40歳の頃より絵を描き始めました。

モーゼスは大好きな刺繍がリューマチによってできなくなり、70半ばより本格的に絵を描き始め、初めての展覧会が80歳のときという遅さでした。ちょっと驚きですよね。80歳から画家デビューなんて!

素朴派の作家に多く見られるように、二人の作品も見たもの全てをその細部まで細かく描いてあって、いわゆるパンフォーカスで描かれています。つまり画面のどの場所でもピントがあっているわけです。遠近法とか関係ないわけです。簡単に言うと遠くの山も手前の川も全てピントがあっているということですね。

ボーシャンは苗床栽培師の息子に生まれたこともあって、植物について特別親しみがあったようで、ボーシャンの植物は花も草も木もとても生き生きとリアルに描かれています。しかし、人物となるとどれも同じような顔になっていて、何だか古い臭い感じがします。しかしこれは宗教画の影響があるようです。確かに彼の作品の人物像は宗教絵画時代に描かれたものの影響があるように見えます。人物は過去の宗教画の影響を受け、景色の中の植物は実に生き生きと表情豊かに描く、これがボーシャン独特の魅力を生み出しています。

モーゼスはもともと刺繍が上手でした。今回刺繍で作られた、作品が二点展示されていますが、例えば『イギリスの別荘の花園』を見てもらうとわかると思いますが、すでに刺繍糸で絵画を描いていた人なんですよね。だから、糸をそのまま絵の具に置き換えればいいわけです。モーゼスにとってはまったく初めて絵を描くと言った感覚はなかったんじゃないかと思います。

二人の作品をまとまって見たのは今回が初めてでしたが、アンドレ・ボーシャンはもっと癖がある絵を描くイメージがあったのですが、今回意外と素直な絵が多かったです。『タルスでアントニウスと出会うクレオパトラ』はロランも書いている古代をモチーフにした作品ですが、ボーシャンが描くと何となくコミカルな感じにしあがっていて、面白かったです。

モーゼスは『いこい』がよかったかな。淡いモーゼスらいし色彩で一日の農作業のつかのまのひと時を描いている作品。見ているとホッとさせてくれる一枚でした。

ルソー以外の素朴派もなかなかいいですよ。

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とんぼ玉博物館

とんぼ玉博物館

2008-8-21

インターンシップ終了後、レンタカーをして松本をベースに二日ほど観光しました。

それで、車で安曇野のとんぼ玉博物館に行ってきました。ハロー安曇野という、釣堀があったり、レストランがあったりという総合遊戯施設の中にある博物館です。おまけ的な美術館と思っていたのですが、なかなか面白かったです。

とんぼ玉を扱った博物館は他にはあまり聞かないので、それだけでちょっと面白そうでした。展示してあるものも、割としっかりと収集されていて勉強になりました。

とんぼ玉っていうと何のことか分からない人がいるかも知れませんが、ようするにガラス玉です。それに穴を開けて紐を通してネックレスとかにするガラスの玉です。とんぼ玉と言うのは日本だけで、世界では”Glass Beads”グラスビーズと呼ばれているものです。

Deamonhead これが結構面白くて歴史的はかなり古いころからあって、展示してあったもっと古いものはエジプト新王朝時代、紀元前13世紀にメソポタミア文明が発祥したチグリスユーフラテスで作られたとされる人面型のビーズ。紀元前13世紀だって、凄いと思いませんか。そんなものが、この小さな博物館にあるなんて。作品自体も興味深いもので、本当に人の頭のようなビーズになっていて、それもかなりリアル。ビーズ自体かなり小さなものだから、紀元前13世紀の人の技術の高さ、装飾に対する感覚の高さが分かるし、驚かされる。デーモンヘッド・ビーズ(写真一枚目)と呼ばれていて、このタイプのものは世界でたった20個しか発見されていないそうです。凄い貴重なものなんですね。

Beadsheadもう一つ面白かったのはやはり、人の顔をしたもので紀元前3~1世紀のチュニジアのもので人頭方垂飾玉(写真二枚目)ってのが面白かった。これがなかなかちょっと可愛くて、現代でも人気が出そうな感じ。おっさんの顔なんだけどキャラクター商品みたいでとても、紀元前に作られたとは思えないものでした。

あとはペルシャ、アケメネス朝時代やパルティア時代のもの、中国やヨーロッパのものなど、時代、地域を網羅しながら、様々なグラスビーズをみることができるが、人頭意外はいわゆる模様の違いで基本的には同じ。模様がその時代や地域固有のものになっているが、個人的にはやはり人頭形がインパクトがあって面白かった。

さてここでは、実際にとんぼ玉作りを体験することができます。3コースあって、5分、25分、60分のコースが選ぶことができます。5分のコースはお手軽で、インストラクターがほとんど作ってくれるので一番楽。自分で作った感が欲しいなら二番目以降のコースを選択したほうがいいかも。

私たちは二番目のコースを選択しました。しかし、最初に一回説明してくれるだけで、あとは見捨てられてしまうので、とても厳しいです。最初の一個目はインストラクターが手取り足取り教えてくれるので一個は確実に成功します。

問題はインストラクターがいなくなった二個目以降です。自分は一つだけ成功しました。したがって計二個作ることができました。私の相棒も形は悪いながら何とか一つだけは自分で作ることができ合計二個。一応三個は持って帰れるみたいで、足りない分は、そこのインストラクターが練習で作った失敗作の中からもらうことができなす。失敗作と言っても、私たちからすると充分成功作です。ただ売り物に比べると見劣りはします。

私たちは共に二個の成功だったので一個づつ、練習作品からとんぼ玉をもらい合計三個づつ戦利品としてゲットしました。

Tonbo 体験したところはとんぼ玉の販売が主で、大抵の人はそこで好きなとんぼ玉を買い、さらにストラップや、ビーズなどを選んで、ストラップや飾にしてお土産にするようです。私たちは←自分で作ったとんぼ玉を使ってストラップを作って見ました。とんぼ玉は一応雪桜と言う柄のつもりです。

とんぼ玉作りはちょっと大変でしたが、でもとても楽しい体験でした。おすすめです。どっかで体験する機会があれば是非チャレンジして見て下さい!

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『生誕100年東山魁夷展』

長野県信濃美術館 ・東山魁夷館

2008-8-20

『生誕100年東山魁夷展』

安曇野でのインターンシップあと松本に二泊して観光しました。車をレンタカーして長野まで行ってきました。松本にいるなら松本見ろよって言われそうですが、長野県信濃美術館そのもの見たいし、『生誕100年東山魁夷展』も見たいってことで車飛ばして行ってきました。

松本からだと、車で二時間ってところでしょうか。長野は広い。長野県信濃美術館は善光寺のすぐ近くにあります。隣と言っていいでしょう。建物は長野県信濃美術館と東山魁夷館に別れているようですが、それらは連絡通路でつながっています。継ぎ足しで作ってってあって、設計者が違うのでちょっとバランスは悪いと思います。通常は長野県信濃美術館と東山魁夷館では別々の展示をしているようですが、今回は総数150点しかも作品はどれも大きいものが多いため、両方の建物を一つにして展示を行なっていました。もともと長野県信濃美術館の建物もあとから第二展示場を継ぎ足して建築してあるので、全体を一つの会場にすると、かなり人の流れに無理が出ていました。

六つか、七つくらいの展示会場に仕切られていたのですが、会場ごとの移動が二階から一回におりたり、地階にいったり、連絡通路を渡ったりとあっちこっちに動かされるので、年配の方はちょっときつかったのではないかと思います。

東山魁夷館自体は谷口吉生が設計して、1990年にできたもので、これ単体なら、わりとゆったりした展示空間がありますが。このスペースだけでは今回の規模の展覧会は無理ということだったようです。

長野県信濃美術館は東山魁夷館があるように、東山魁夷の作品を日本で一番多く収蔵している美術館として知られています。今回の展示は東京国立近代美術館で今年の三月に行なわれたものの巡回展になります。国立の美術館が三月で地方の美術館が8月の夏休みという一番いい時期に展覧会をやれたのは、作品の多くが長野県信濃美術館のし収蔵品だったという理由があったからそうです。

展覧会はさすがに圧巻と言っていいくらいの迫力がありました。これだけの数の東山魁夷の作品を一度に見れる機会は今後もあまりないと思います。作品は生誕100年として彼の画業を振るかえるものなので、若い頃が晩年の作品まで年代じゅんに広く展示してありました。海外に行ったとき描いたヨーロッパの風景画なども展示してありました。自分はそれらの作品を見たことがなかったので、とても興味深く見させてもらいました。東山魁夷と言えば、日本の風景とイメージがあったので、東山の違う一面を発見できた気がします。『白夜光』という作品は北欧の旅行で得た印象を作品にしたものですが、これが素晴らしく美しい。太陽が沈んでしまった後でありながら、白夜であるため真っ暗にならず、太陽の薄明かりに照らされた、北欧の森が幽玄に描かれていてる。思わず、息を呑んでしまうくらいに美しい。画面全体に青みがかった感じが東山らしい独特の空気を作りながらも、それが北欧の景色に見事にマッチしている。絵画の美しさを超えた美しさがありました。

さらに、今回展示の最大の見所と言えば、障壁画の展示ではないでしょうか。鑑真和上の唐招提寺御影堂の中に描かれた襖絵。これが凄い。『濤声』と題されたこの作品は全部ではなく一部なのですが12枚の襖が横並びに展示してありあます。全体で約13メートルくらいの幅になります。これ一面に海が描かれているのです。襖絵というと金地とか、白系の地が知るところですが、この作品は一面青。それだけでも、とても新鮮に見えます。しかし、東山の作品はそれだけでありません。描かれた海の壮大さに、まるで本当に目の前に海が広がっているような錯覚に飲み込まれてしまいます。作品が人を飲み込むくらいの迫力を持っているのです。素晴らしいを通り越して、恐ろしさを感じしまうくらいでした。一面の海の青もとても微妙な青で、エメラルドグリーンよりももっと明るく、もっと青い、しかし、いわゆるブルーとは完全に違う。まさに日本の海の色を見事に表現しているのです。この作品一つしか見れなくて、この展覧会に来た価値があると言ってもいい作品でだと思いました。

もちろん、この他の作品も素晴らしいものばかりです。どれも見ごたえ充分で、久しぶりに本格派の展覧会で存分に楽しめた展覧会でした。

日本画の場合、西洋の油絵の具と違って、耐久性に問題があります。とくに光に弱い。そのため、モナリザのように常時展示できない作品が多のです。東山の作品もそうで、そのため、今回展示された作品も再び展示されるまで、倉庫にしまわれるものも多いのでしょう。それだけに今回この展覧会を見れたのはとても幸運だったと思います。

今月末までですが、是非見ておきたい展覧会だと思います。

帰りは善光寺さんに寄るのがおすすめ。

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松本市美術館パートII 草間彌生

松本市美術館

2008-8-17

松本市美術館は市の美術館にしては結構大きい。企画展の他に草間彌生だけの常設展示室がある。さらにその他日本画なんかの収蔵品を常設してある展示室があり、あと三つつ地元にゆかりのある書道家、上条信山の展示室と画家、田村一男の展示室、さらに池上百竹亭コレクションの展示室とある。残りの三つは全然知らない人でした。

その中で自分が気になったのはやはり、草間彌生の展示室。草間さんと言えば現代アートの大御所ですが、これだけまとまって見たのは初めてでした。草間さんの展覧会に行ったことがなかった。だから現代アートの企画展で数点出ていたりするのを見るのがいつものパターンでした。今回は草間オンリーでした。

草間ワールド爆発って感じでしたが、やはり草間さんだけの展示スペースがあるだけあって、草間の本当に初期の作品も展示してあったりします。学生時代の頃作品の具象の作品も草間の修行時代の作品として面白かったですね。やっぱり基本から誰もがスタートしてるわけなんですね。

彼女は立体やインスタレーションの作品も手がけているのですが、ここでもいくかの大掛かりな作品を展示してあります。美術館正面のオブジェもその一つですね。展示場では鏡の部屋ってのがあって、この中が作品。いわゆる草間ワールドです。赤の水玉模様のムーミンに出てくるニョロニョロ見たいななのが両脇にびっしりはえていて、その間を歩いていきます。ニョロニョロの後ろはガラス張りの壁になっています。つまりガラスの壁に挟まれた廊下があってそのガラス前にニョロニョロが置かれていてその間を通っていくわけです。すると鏡が合わさっているので、まるで水玉のニョロニョロの平原にいるみたいになります。いやー強烈でした。

さらに「信濃の光」と言う作品も鏡を使った作品なんですが。鏡で作った部屋、上から見ると多角形(六角形か八角形だったと思う)になっていてその壁は鏡。で中央に六角柱があって、その中に電飾があって万華鏡のようになっているという、なんとも不思議な作品。この部屋が面白くて。何処に立っても自分の後ろ姿がどっかに映っているんです。普通自分の後ろ姿ってほとんど見ないですよ。基本的に見れないし。それが普通に見れてしまう。とっても不思議な感覚になりました。

レストラン、ショップも割りとしっかりしたものありました。建物はコの字でのコの中が長方形の池になっていて、その周りでのんびりしている人もいました。展示会場は二階と三階なんですが、入り口を入って左の大階段が三階まで延びているので、そのまま三階にも二回も行くことができます。この美術館もまだ新しい感じで、きれいでしたね。

草間ファンなら一度は行きたい美術館でしょう。

松本城も歩いていけます。

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『ポップ・アート 1960's→2000's展』

松本市美術館

2008-8-17

『ポップ・アート 1960's→2000's展』

穂高で三件、美術館を巡った後、松本に出て、松本市美術館に行ってきました。松本の駅から歩いていきました。10分ちょっとくらいでした。近くには松本城もあるで、帰りにこっちも見ることができます。

Matumoto_kusama この美術館は草間彌生の作品を多く収蔵していることで知られているようです。まず最初に建物の前に花をモチーフにした巨大な現代アートのオブジェに迎えられます。それが、すでに草間の作品。

今回は企画展で『ポップ・アート 1960's→2000's展』というのをやっていました。アンディー・ウォーホルやリキテンスタインなどの作品を中心に約100点が展示してありました。

ポップアートとは1960年代にアメリカで生まれたアートのスタイルです。大量生産、大量消費の時代を背景とし、大衆の身の回りのある、それまであまりモチーフにされることのなかったもののイメージを作品に取り入れたものを一般にそう呼んでいます。

アンディー・ウォーホルは『マリリン・モンロー』や『キャンベルスープII』などの有名な作品も出てましたね。リキテンスタインは『積わら』や『雄牛』のシリーズが出ていて、それらは悪くなかったのですが、他で見ていたので、新鮮味と言う点ではあまり感動はなかったかな。

それよりマリーナ・カボスという作家が気に入りました。30代後半の作家なんですが、とても絵が綺麗でしたね。身の回りの風景や、友人などモチーフにしてグラフィック的な或いはイラストのような作品なんですが、独特な色合いやモチーフの大胆な組み合わせが面白くて興味を持ちました。

後はドナルド・ジャットの絵のありましたね。インスタレーションは何度か見てましたが、絵はあまり見たことがないので面白かったかな。やはり箱でしたね。平面なんで箱というより四角とですね。赤い長方形を描いた作品が印象に残っています。有名な名画の中の登場人物を現代の黒人置き換えた作品を制作している、ケヒンディ・ウィリーも良かった。

チャック・クロースの指紋画もあって、タイトルどおり60年代から現在にいたるまでの様々な作家の作品を網羅してあって、まあそこそこ見ごたえありって感じだったかな。

そうそう図録が最後の一冊でした。俺が買って売り切れとなりました。危ない危ない。

このあと常設の草間彌生の展示を見に行きました。それはパートIIで書きますね。

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安曇野アートヒルズミュージアム 「エミール・ガレ美術館」

安曇野アートヒルズミュージアム 「エミール・ガレ美術館」

2008-8-17

穂高の数ある美術館のうちの一つ。っていうか、ガラス製品のお土産物屋さんと言ったほうがいいかも。

もともと、ガラス工房だったらしくて、大きな建物のほとんどがガラス製品の売り場になっています。ガラス工芸の体験もできるスペースがあったりして、ガラス製品の大きなショップと言う感じ。美術館は一階の奥にあるんだけど、全体に比べてとても小さいし、場所が奥の見えないとこにあり、かつ案内が目だってないから、分からないで帰ってしまう人が多いかもしれないですね。ハッキリ言って、美術館は付録ですね。ガラス製品の販売が目的の建物です。美術館は申し訳程度です。

しかし、展示作品は40点くらいながら、悪くはないです。エミールガレのガラス作品を展示してあります。お店と統一感があっていいですよね。これで油絵とかだとなんか本当に美術館をとってつけた感じになってしまうところですよね。

エミールガレと言えば1980年代後活躍したガラス工芸家です。日本からの影響を受け日本的なテイストを作品に入れ込んだ作家としても有名です。

ガラスを様々な方法で自由に造形したのガレの作品は本当に魅力溢れるものばかりです。まるで陶器のように曇らせた作品や、宝石が埋め込まれたような作品など、どれも今でも古さを感じないデザインばかりでした。

面白いのは、ガラス工房の美術館だけあって、作品に使われている技法などの説明が丁寧にキャプションでなされていたことです。例えばマルケトリはガラスをガラスに埋め込むいわゆる象嵌のテクニックなんですが、こういった様々な技法について細かく解説があるのは、面白かったです。

気に入った作品は透明なガラスが徐々に乳白色濁っていくような字のガラスにとてもリアルな蜻蛉が造形されている作品。なんか蜻蛉が静かに落ちていくような感じがする作品で蜻蛉の最後の瞬間とイメージするような切ない作品でした。それがとても静かで綺麗に見えました。

穂高の駅から自転車で30分かな。車があれば問題なし。

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「ジョン・バ-ニンガム絵本原画展」

安曇野絵本館

2008-8-17

「ジョン・バ-ニンガム絵本原画展」

この絵本館、気に入りました。カップル、夫婦におすすめです。大人の絵本館と割り切っているところからしていいですね。この潔さもいいです。全ての人が満足できる美術館ってのはある意味全ての人が満足できない美術館と同義って思うんですよね。ある程度対象を絞るってのはいいことだと思います。

実際には小さなギャラリーと思ったほうがいいです、建物は”森のお家”から自転車で10分くらいの場所でここも二階建てのコテージ風の建物ですが、”森のおうち”とは全然違って全てが絵本館、副業とかやってないし、経営者の意図が明確にあって、空間作りもとてもいい。中に入ると、右手が展示スペースで左手がカフェになっています。大人は入場料を払うとお茶が一杯無料で飲めます!カフェはテラスがあってここにも席があって、天気がいいときはこっちの席でお茶を飲んでゆっくりするのがおすすめ。

原画の展示はカフェスペースまで、今回はしてありました。作品が少ない場合は展示スペースだけで展示されるのかもしれません。展示スペースから階段で二階に上がれます。二回はショップになっていて、絵本を中心とした書物やグッズが販売されています。広くないので、物自体は決して多くはないのですが、置かれているもののセンスがいいし、クオリティーもいい。是非ここものぞいて欲しいです。

今回は自分が大好きな作家のジョン・バーミンガムの原画が展示してありました。彼は日本では「おじいちゃん」と言う作品で作品で知られています。「ボルカ  はねなしガチョウのぼうけん」なんかも人気の作品として知ってる人も多いのではないでしょうか。ユーモアがあってとても、可愛く、素朴で優しい作品が多いのですが、宮崎駿のように表面からみえるものだけでなく、深い奥底に本当のメッセージにあります。そこに作品の深さを感じることができる大人も楽しめる絵本を書く作家でもあります。

自分は彼の作品「ALDO」がとても気に入っています。今回この「ALDO」の原画も展示されていました。彼は単に絵を描くだけでなくコラージューも多用してるます。自分で描いた作品から主人公を切り抜いて、別の場所に貼り付けたり、またの切り抜いた場所が、影のように残り、それがまた新しいイメージを生み出したりします。写真などもコラージュに使っていますね。

原画はジョン・バーニンガムの初期の作品から新しいものまで、どれも有名なものばかりが展示されていました。「くものこどもたち」という比較的新しいものまで展示され、小さな展覧会ですが内容はとてもといいものになっています。

また過去の展覧会もいい作家を扱って季節ごとにやっているようなので、是非ドライブがてら行ってみてください。女の子は喜ぶと思いますよ。芸術の秋のデートにいかがでしょうか?

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『ことばあそび絵本原画展』

絵本美術館&コテージ『森のおうち』
http://www.morinoouchi.com/

2008-8-17

『ことばあそび絵本原画展』

安曇野ちひろ美術館で二週間のインターンシップの中の二度目の休みに穂高の美術館を巡ってきました。ここの他あと二つ、安曇野絵本館とアートヒルズミュージアムに行ってきました。

ここは本当にコーテージです。水田地帯を抜けると森に入るんですけど、その森の中にひっそりとたっています。絵本の世界にはあっています。森のおうちなわけです。

しかし、絵本の美術館というより、カフェ&ギャラリーと考えてほうがいいかもしれませんね。後で行く安曇野絵本館も規模は同じ程度ですが、内容と質が全然違って安曇野絵本館はかなりいいです。

二階建てのコテージで一階にカフェ・レストランがあって、あと小さなホールがあります。ここで定期的に絵本の読み聞かせなどをしているようです。あとウェディングにも使っているとのことです。ちなみにここのコテージではウエディングをしています。絵本美術館だけをやっているわけではないのです。そのホールで常設展示?かどうかは分かりませんが、壁に版画の作品が展示されていました。宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の絵本の絵を版画で制作した、小林敏也という作家のその絵本で使った版画が展示してありました。

そして二階で企画展の言葉あそび絵本の展示が2部屋で行なわれていました。

一つの部屋が高畠淳の作品でもう一つのさくひんがさいとうしのぶの作品を展示してありました。

高畠純の作品は良く知っていて、まさに自分が知っている『だじゃれ動物園』のシリーズが展示してありました。この作品は動物の名前を駄洒落にした絵本なのですが、例えばライオンがカレーを食べている絵に「かライオーン」とついていたりといった感じで、大人でも笑ってしまう、可愛い駄洒落が満載してある絵本になっています。とてもカラフルで可愛い絵です。子どもお奨めの一冊ですね。本格絵本ではありませんが、いい絵本だと思います。

さとうしのぶという人の絵本は初めて見ましたが、絵がとても上手ですね。今回展示してあた絵本は食べ物に関する話の内容で、そこに出てくるプリンとかアイスクリームとかの食べ物がとても美味しそうに描かれていました。明るく、楽しい感じのする絵でしたね。

どちらの作家も絵画でいうところ巨匠というより若手、現代アートの作家といった感じなので、あまりこういった展覧会のような形で扱われることが少ないと思われるので、こういった若手の作家、現在進行形の作家を紹介するという点はよかったように思います。

でも、美術館としては、今一つ、ギャラリーとしても今一つ魅力がありませんね。館内も統一感がないし、どれもとってつけたような感じで、子供も楽しめないような気がします。森の中にたたずむ外観はとてもいいんですけどね。

高畠純の「たじゃれどうつぶえん」は絶対笑いますよ。大人にもお奨めの一冊、是非立ち読みでも、できれば買って読んであげて!

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碌山美術館

Rokuzan 碌山美術館

2008-8-11

安曇野のちひろ美術館の二週間のインターンの中での最初の休みの日に行ってきました。

穂高の駅から自転車で行きました。でも、この美術館だけなら、歩きでも行くことができます。10分くらいでいけると思います。他にも回るなら絶対自転車が必要です。自転車は駅前の”しなの庵”がおすすめです。安いし親切です!

ガイドブックなどでは必ずこの美術館が出ていて、写真の建物が魅力的です。実際行ってみると、ツタが生えた他のもの中が展示室になっていますが、建物はそれほど大きくないので、この建物他に別に三つ建物が建っていて、それぞれに展示場があります。

この美術館は荻原守衛(碌山)という作家のための美術館になっています。ちひろ美術館みたいなものと同じコンセプトです。

恥ずかしい話ながら、この人のことをこの美術館に行くまでまったく知りませんでした。荻原は戦前19世紀の作家で、日本近代彫刻の先駆けとなる人だったようです。1879年に南安曇野に生まれて、1910年に亡くなっています。1910年になくなっと言えば、ピカソに見出された、素朴派の元祖アンリ・ルソーもこの年に死んでいます。また1910年は1907年にピカソが「アビニヨンの娘」たちを発表し、世界ではキュビズムが広がっていた時代ともいえます。

荻原はもともとは画家になりたかったそうです。ニューヨークにいた頃は現地の美術学校で絵を勉強していました。当時の日本人では当たり前ですが、ニューヨークではとても苦労したそうです。英語はできないし、お金はない、コネもないですからね。最初は絵の勉強どころじゃなかったそうです。

1904年にパリでロダンの「考える人」と出会って彫刻家を目指すようなりましあた。

Photoそのせいだと思いますが、今回展示してあった、彼の作品のいくつかにははっきりとロダンの影響が見られます。石の中から浮き出てきたような「デスペア」という作品は彼の作品の中で自分が気に入ったものの一つですが、それからもロダンの影響をみることができます。 あと手を後ろに膝立ちした「女」と言う作品も悪くないですね。これらの作品はかなり存在感があり、作品自体が生命を持っているようです。Onna

敷地は緑に囲まれた落ち着いた感じです。鑑賞のあとは冷たい井戸水を飲んでベンチでゆっくりしてのんびりした時なぞ。

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